ヨシダロッドの数々
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吉田幸弘謹製真竹製毛鉤竿
 

真竹について

真竹-Phyllostachys bambusoides-
名前の示すとおり、日本では古来より最も一般的な竹として扱われていました。用途としては、籠、ざるなどの日用品、建築材料、弓、釣竿等多義に渡っています。特にヘラ竿の穂先で一部のものに張り合わせず一本なりを削ったものがありますが、細身・軽量にも関わらず節など無いかの如く美しく曲がります(当ロッドのSpecialブランクに、同一の竹を使用しています。)。
軽量で粘り強く、折れにくいことから、曲げたりたわませたりする用途に多く使われてきたようです。
エジソンの発明した電球にも、真竹製のフィラメントが使われていました。

 
六角竿に仕立てた場合、「軽い」「レスポンスが早い」「ブレが小さくその収まりも早い」「反動が小さい」「曲げこみの限界が深く折れにくい」などの特徴があり、初心者やグラファイトユーザーの方にも使いやすく、またバンブーロッドユーザーの方にも「新しい感覚」として楽しんでいただけることと思います。また、竹肌もきめ細やかで美しいという特徴があります。
 

ちなみに竹の子は「苦竹」の別名通り、独特のアクがあり、あまり食用になることはないようですが、採りたてのものは孟宗竹を上品にしたような味で非常に美味です。ほんとにまずいですよ。

 

区切り線
かかわりあい
現在は「管理・育成から手がけている竹薮」「それ以外の、条件を満たしている竹薮」「和竿師の所有する竹薮」から入手しており、前記2つがスタンダード、「和竿師所有の藪」がスペシャルブランクと輸出用して製作しています。
藪の最低条件として、南向き斜面、ある程度の規模、適切な間隔、水場から遠い、地質や気候など地域的な要因、などがありますが、それら以外にも遺伝的特徴等も影響していると思われるため、実際に藪を見て、竹を割ってみるまでは判断できません。更に火入れに対する特性などがわかるのは、伐採後数年後ということになります。気の長い話です。
「管理藪」については、これらの条件を全て満たした良藪である上、さらなる良材を産出すべく試行錯誤を繰り返しているため、今後に期待が持てると思います。
 
竹を選ぶ基準としては、直径8cm以上(大体は10cm以上)、藪の中ほどに生えている、中折れや枝折れの無い物、年齢7,8歳、曲がりや節振りが少なく真円に近い断面、などがあり、ノコギリを入れたときに「竿にしたい」と思うかどうかも重要な要素になります。
以上の要素を持った竹は絵的にも優れていて、良材を見つけるとしばし「ウットリ」見惚れてしまうときがあります。
私の竹取の先生曰く「藪の中で“光っている”竹を切るべし。」